フィギュアスケートで活躍中の紀平梨花選手(16)。先日開催された全日本フィギュアスケート選手権2018でもトリプルアクセルを見事成功させました。その紀平選手がトリプルアクセルを大会で飛んだのはいつからなのか?気になって調べたところ、それは2016年9月に行われたジュニアGPシリーズ・スロベニア大会でした。その時紀平選手は14歳。YouTubeで動画(ショート、フリー)が残っており、当時の滑りを見ることができます。
1.ジュニアGPシリーズ・スロベニア大会(2016年9月)
スロベニア大会には日本からは、紀平梨花選手、本田真凜選手が出場していました。他国で知っている選手は、2018年平昌オリンピック金メダリストのアリーナ・ザギトワ選手。今活躍している選手はジュニアの時から世界で活躍しています。【ショートプログラム】
スロベニア大会のショートではザギトワ選手が1位でした。この時も上位は今と変わらず日本とロシアが独占しています。順位 | 選手 | 国 | 点数 |
---|---|---|---|
1 | アリーナ・ザギトワ | ロシア | 68.09 |
2 | 紀平梨花 | 日本 | 65.93 |
3 | アリサ・ロスコ | ロシア | 59.78 |
4 | 本田真凜 | 日本 | 57.79 |
【フリースケーティング】
スロベニア大会のフリーで、紀平選手がトリプルアクセルを決めました。YouTube動画を見てみると、トリプルアクセル以外の滑りもシニア選手と遜色がないくらい見事な滑りに見えました。その結果、ショートで1位だったザギトワ選手を抜き、紀平選手がスロベニア大会で優勝しました。順位 | 選手 | 国 | SP | FS | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 紀平梨花 | 日本 | 65.93 | 128.31 | 194.24 |
2 | 本田真凜 | 日本 | 57.79 | 120.96 | 178.75 |
3 | アリーナ・ザギトワ | ロシア | 68.09 | 109.29 | 177.38 |
2.ジュニアGPファイナル(2016/2017)
スロベニア大会の結果を受け、紀平選手、本田選手、ザギトワ選手がジュニアGPファイナルの出場を決めました。ジュニアGPファイナルでは、ザギトワ選手が優勝、紀平選手は4位でした。本田選手は大会直前に体調を崩し(インフルエンザ)、残念ながら棄権しています。順位 | 選手 | 国 | SP | FS | 合計 |
---|---|---|---|---|---|
1 | アリーナ・ザギトワ | ロシア | 70.92 | 136.51 | 207.43 |
2 | アナスタシヤ・グバノワ | ロシア | 60.30 | 133.77 | 194.07 |
3 | 坂本花織 | 日本 | 64.48 | 111.85 | 176.33 |
4 | 紀平梨花 | 日本 | 54.78 | 120.38 | 175.16 |
5 | エリザベータ・ヌグマノワ | ロシア | 58.34 | 111.74 | 170.08 |
棄権 | 本田真凜 | 日本 | ‐ | ‐ | ‐ |
3.注目され過ぎるトリプルアクセル
マスメディアでトリプルアクセルが注目され過ぎ、「関係者が心配する浅田真央の二の舞」という記事がありました。「浅田真央さんも15歳でグランプリファイナルを制してからテレビの注目が集まるようになったのですが、トリプルアクセルばかり煽られ、それを失敗すると必要以上に周囲に落胆される、ということが繰り返された。フィギュアを知っている関係者ほど、それを苦々しく見ていました」
フィギュアスケートはトリプルアクセルだけでなく、「他のジャンプ」や「観客を魅了する演技」など、他にも見るべきところがたくさんあります。トリプルアクセルは全体のうちのほんの一部です。トリプルアクセルばかり注目した記事があっても気にすることなく、紀平選手にはこれからも見る人を惹きつける演技をしていって欲しいです。