2019年3月20日から3月24日まで、世界フィギュアスケート選手権がさいたまスーパーアリーナで開催されます。今年は日本開催なので、世界各地から来る選手たちのハイレベルな滑りを身近で感じることができます。男子シングルでは宇野昌磨選手・田中刑事選手・羽生結弦選手が出場。アメリカのネイサン・チェン選手など、強豪選手と戦いも楽しみながら、宇野選手を応援していきます。
【男子フリー】
宇野昌磨選手はフリーの点数は178.92点、総合270.32点でした。ショート6位から4位まで挽回。メダルまであと少しでした。4本の4回転ジャンプを構成に入れる攻めの構成も、冒頭の2本のジャンプが決まりませんでした。サルコー、フリップともに手をつく失敗。続くトーループは成功したが、後半のトーループに連続技をつけられず、技術点を伸ばせませんでした。
【男子ショート】
3月21日の男子ショートの結果は、ネイサン・チェン選手が107.40点で1位、羽生結弦選手が94.87点で3位、宇野昌磨選手は91.40点で6位でした。羽生選手も宇野選手も冒頭のジャンプでの失敗が響き、得点が伸びませんでした。
演技後、取材エリアに現れた宇野選手は「何を言われようと、いさぎよく逃げました」と正直に自分の選択をそう表現しました。冒頭の4回転フリップは踏み切るまでの軌道が「いつもと違うコースにそれてしまった」。転倒に始まり、続く4回転-3回転トーループを4回転-2回転に。きっちりと着氷させたが、そこの部分を宇野選手は「逃げた」と表現。最後のトリプルアクセル(3回転半)は成功させましたが、6位と出遅れました。
「逃げた」のには理由があり「僕が(4回転フリップを)失敗した時点で(上位に)おいていかれないために(選択した)」。4回転-3回転の連続トーループで失敗を続けるリスクを排除して、演技をまとめました。
1位のネイサン・チェン選手とは16点の点差があり、宇野選手は厳しい状況で「もう僕は、ショート(プログラム)のように無難な演技をしても、勝てる試合じゃない。点差的にも不可能。最後は攻めなければいけない。攻めるという気持ちは、絶対に必要」とコメント。
「逃げた」=「悪いこと」ではなく、「逃げた」=「正解!」の可能性もあります。3月23日のフリーで奇跡の逆転優勝を果たせるか、期待しています。
1.大会日程・放送予定
世界選手権の大会日程はこちらです。日時 | 種目 | 出場選手 | フジテレビ・放送予定 | |
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3月21日(木) | 15:55~ | 男子SP | 宇野、田中、羽生 | テレビ放送 18:30~21:00 LIVE配信 16:00~ |
3月23日(土) | 17:30~ | 男子FS | 宇野、田中、羽生 | テレビ放送 18:30~21:30 LIVE配信 17:30~ |
2.出場選手・総合結果
世界フィギュアスケート選手権に出場する日本人選手および優勝候補の選手はこちらです。選手 | 国 | 自己ベスト | 今回点数 | 順位 | ||||
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ショート | フリー | 合計 | ショート | フリー | 合計 | |||
ネイサン・チェン | アメリカ | 104.12 | 219.46 | 321.40 | 107.40 | 216.02 | 323.42 | |
羽生結弦 | 日本 | 112.72 | 223.20 | 330.43 | 94.87 | 206.10 | 300.97 | |
ヴィンセント・ジョウ | アメリカ | 100.18 | 172.04 | 272.22 | 94.17 | 186.99 | 281.16 | |
宇野昌磨 | 日本 | 104.87 | 214.97 | 319.84 | 91.40 | 178.92 | 270.32 | 4位 |
金博洋 | 中国 | 92.17 | 181.34 | 273.51 | 84.26 | 178.45 | 262.71 | 5位 |
ミハイル・コリヤダ | ロシア | 100.49 | 177.55 | 274.37 | 84.23 | 178.21 | 262.44 | 6位 |
マッテオ・リッツォ | イタリア | 85.51 | 165.67 | 247.08 | 93.37 | 164.29 | 257.66 | 7位 |
ミハル・ブレジナ | チェコ | 93.31 | 166.05 | 257.98 | 86.96 | 167.32 | 254.28 | 8位 |
ジェイソン・ブラウン | アメリカ | 96.41 | 172.32 | 263.42 | 96.81 | 157.34 | 254.15 | 9位 |
田中刑事 | 日本 | 90.68 | 169.63 | 260.31 | 78.76 | 159.64 | 238.40 | 14位 |
3.宇野昌磨、世界選手権は4回転×6本!(2月11日)
2月11日、宇野昌磨選手は世界フィギュアスケート選手権制覇では「ジャンプを全部成功させるのが(優勝への)条件になる」と話しました。ショートとフリー合わせて3種類6本の4回転ジャンプを跳び、羽生結弦選手に立ち向かいます。昨年12月の全日本選手権から1カ月余りで右足首を3度捻挫。調整不足の中での四大陸選手権。4回転ジャンプはショートとフリーで予定より1本ずつ少ない計4本。それでも、フリーでは羽生選手が保持した今季世界最高を塗り替える演技でした。
四大陸選手権で逞しさを見せた宇野選手。羽生選手との差は確実に狭まっています。絶対王者羽生結弦選手が優勝するところも見てみたいですが、それと同じくらい羽生選手を抑えて優勝する宇野昌磨選手も見てみたいです。世界フィギュアスケート選手権、楽しみです。
4.宇野昌磨選手のコメント(3月19日)
羽生選手に質問が集中した日本男子代表の記者会見では、開始10分を過ぎて初めて報道陣から宇野選手への質問が出ると「気を使って質問してくれてありがとうございます」と答えて笑いを誘いました。普段は「自分の満足いく演技を」と目標を話さないのですが、「この試合は初めて結果を求めて臨みたい」と、横に座る羽生選手に挑む考えを表しました。5.男子シングルの結果(ショート)
世界フィギュアスケート選手権には日本代表として宇野昌磨選手・田中刑事選手・羽生結弦選手が出場。【男子ショート】滑走順 ⇒宇野、31番滑走
3月21日、男子ショートの滑走順はこちらです。グループ | 滑走順 | 選手 | 国 | 滑走時刻 |
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第4G (18~23) |
22 | 田中刑事 | 日本 | 18時59分~ |
第6G (30~35) |
30 | 羽生結弦 | 日本 | 20時18分~ |
31 | 宇野昌磨 | 日本 | 20時25分~ | |
32 | ジェイソン・ブラウン | アメリカ | 20時31分~ | |
33 | ミハイル・コリヤダ | ロシア | 20時37分~ | |
34 | キーガン・メッシング | カナダ | 20時44分~ | |
35 | ネイサン・チェン | アメリカ | 20時50分~ |
※ 参加選手は全員で35名。
【男子ショート】結果 ⇒宇野、6位と出遅れる
3月21日、男子ショートの演技が終わりました。日本選手と上位6位以上の結果はこちらです。順位 | 選手 | 国 | 自己ベスト (ショート) |
今回点数 (ショート) |
トップとの 点数差 |
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1 | ネイサン・チェン | アメリカ | 104.12 | 107.40 | |
2 | ジェイソン・ブラウン | アメリカ | 96.41 | 96.81 | 10.59 |
3 | 羽生結弦 | 日本 | 112.72 | 94.87 | 12.53 |
4 | ヴィンセント・ジョウ | アメリカ | 100.18 | 94.17 | 13.23 |
5 | マッテオ・リッツォ | イタリア | 85.51 | 93.37 | 14.03 |
6 | 宇野昌磨 | 日本 | 104.87 | 91.40 | 16.00 |
19 | 田中刑事 | 日本 | 90.68 | 78.76 | 29.64 |
6.男子シングルの結果(フリー)
男子ショートでは、アメリカのネイサン・チェン選手が1位となりました。日本選手はネイサン・チェン選手を追いかける形でフリーの演技を迎えます。【男子フリー】 滑走順 ⇒宇野、20番滑走(20:46~)
3月23日、男子フリーの滑走順はこちらです。グループ | 滑走順 | 選手 | 国 | 滑走時刻 |
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第1G (1~6) |
2 | 田中刑事 | 日本 | 17時45分~ |
第4G (19~24) |
19 | ヴィンセント・ジョウ | アメリカ | 20時38分~ |
20 | 宇野昌磨 | 日本 | 20時46分~ | |
21 | マッテオ・リッツォ | イタリア | 20時54分~ | |
22 | 羽生結弦 | 日本 | 21時02分~ | |
23 | ネイサン・チェン | アメリカ | 21時10分~ | |
24 | ジェイソン・ブラウン | アメリカ | 21時18分~ |
※ 参加選手は全員で24名。
【男子フリー】 結果 ⇒宇野、総合4位!
男子フリーの結果はこちらです。選手 | 国 | 自己ベスト | 今回点数 | 順位 | ||||
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ショート | フリー | 合計 | ショート | フリー | 合計 | |||
ネイサン・チェン | アメリカ | 104.12 | 219.46 | 321.40 | 107.40 | 216.02 | 323.42 | |
羽生結弦 | 日本 | 112.72 | 223.20 | 330.43 | 94.87 | 206.10 | 300.97 | |
ヴィンセント・ジョウ | アメリカ | 100.18 | 172.04 | 272.22 | 94.17 | 186.99 | 281.16 | |
宇野昌磨 | 日本 | 104.87 | 214.97 | 319.84 | 91.40 | 178.92 | 270.32 | 4位 |
金博洋 | 中国 | 92.17 | 181.34 | 273.51 | 84.26 | 178.45 | 262.71 | 5位 |
ミハイル・コリヤダ | ロシア | 100.49 | 177.55 | 274.37 | 84.23 | 178.21 | 262.44 | 6位 |
マッテオ・リッツォ | イタリア | 85.51 | 165.67 | 247.08 | 93.37 | 164.29 | 257.66 | 7位 |
ミハル・ブレジナ | チェコ | 93.31 | 166.05 | 257.98 | 86.96 | 167.32 | 254.28 | 8位 |
ジェイソン・ブラウン | アメリカ | 96.41 | 172.32 | 263.42 | 96.81 | 157.34 | 254.15 | 9位 |
田中刑事 | 日本 | 90.68 | 169.63 | 260.31 | 78.76 | 159.64 | 238.40 | 14位 |
7.さいごに
3月21日の男子ショートの結果は、ネイサン・チェン選手が107.40点で1位、羽生結弦選手が94.87点で3位、宇野昌磨選手は91.40点で6位でした。羽生選手も宇野選手も冒頭のジャンプでの失敗が響き、得点が伸びませんでした。1位のネイサン・チェン選手とは10点以上の点差がありますが、3月23日のフリーで奇跡の逆転優勝なるか、期待しています。※ 女子シングルも含めた総合結果はこちらをご覧ください。
⇒【フィギュア】世界選手権2019(出場選手・日程・放送予定・結果)