2019年4月1日(月) 11時41分、政府は「平成」に代わる新たな元号を「令和(れいわ)」と発表しました。5月1日の皇太子さまの新天皇即位に合わせて元号が変わります。元号の典拠が初めて日本古典(国書)である「万葉集」から引用されました。
菅義偉官房長官が記者会見で新元号を発表しました。続いて安倍晋三首相も会見し、込めた思いを国民に説明。政府によると、万葉集の「梅花(うめのはな)の歌」の「初春令月、気淑風和=初春の令月にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ」から引用したようです。
新元号は645年の「大化」から数えて248番目です。今回は明治以降の憲政史上初めてとなる退位に伴う改元。国民生活への影響を最小限に抑えるとして、改元1ヶ月前の発表となりました。
1.前回の新元号公表
「新しい元号は平成であります」昭和最後の日となった昭和64年1月7日、小渕官房長官は記者会見に臨み、白木の額に入れられた「平成」の書を掲げました。
約30年前、改元に際して「平成」以外にも、「修文」「正化」が原案に含まれていたようです。しかし元号をアルファベットの頭文字を使って表す際に「修文」や「正化」では「昭和」の「S」と重なり、不都合が起きてしまうと考えたらしく、最終的に「平成」が選ばれました。
2.元号の条件・選定基準
元号を決める上でいくつか条件・選定基準があります。(1) 縁起がいい
1-a) 国民の理想としてふさわしいよい意味を持つ
1-b) 基本的に「漢書」から引用されること
(2) 使いやすい
2-a) 漢字2字。
2-b) 読みやすい。
2-c) 総画数が多くなく、書きやすい。
(3) 不都合が少ない
3-a) 一般的に使われていない
3-b) イニシャルが明治(M)・大正(T)・昭和(S)・平成(H)と被らない
(4) その他の違和感がない
4-a) 過去に元号やおくり名(天皇や皇后などの崩御後の呼び名)として使われていない
4-b) 過去の元号の候補から決められる可能性もある
3.新元号の予想外れる
ネット上では新元号の予想合戦が繰り広げられていましたが、あらかたの予想は外れていました。新元号『令和』のイニシャルは「R」ですが、「A」(安)や「W」(和)を予想したものが多かったです。順位 | 元号 | 人数 | 条件・選定基準 |
---|---|---|---|
1位 | 平和 | 47 | NG ⇒ イニシャル「H」 |
2位 | 和平 | 19 | |
3位 | 安久 | 17 | |
4位 | 未来 | 16 | NG ⇒ イニシャル「M」 |
5位 | 自由 | 11 | NG ⇒ 一般的に使われている |
5位 | 新生 | 11 | NG ⇒ イニシャル「S」 |
7位 | 大成 | 10 | NG ⇒ イニシャル「T」 |
8位 | 羽生 | 9 | NG ⇒ イニシャル「H」 |
8位 | 希望 | 9 | NG ⇒ 一般的に使われている |
10位 | 安泰 | 8 | NG ⇒ イニシャル「T」 |
10位 | 安寧 | 8 | |
10位 | 太平 | 8 | NG ⇒ イニシャル「T」 |