2019年4月1日(月) 11時41分、政府は「平成」に代わる新たな元号を「令和(れいわ)」と発表しました。元号の典拠が初めて日本古典(国書)である「万葉集」から引用されたと発表がありましたが、中国の古典に詳しい一部ネットユーザーからは、中国の詩文集「文選」(もんぜん)までさらにさかのぼれるのではないかという声が上がっています。
新元号「令和」の出典は、日本最古の歌集「万葉集」の「梅花(うめのはな)の歌三十二首」。新元号選定にあたり、以下の序文から引用しました。
于時初春令月 氣淑風和
【初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香を薫す】
しかし、これと似た漢文が、万葉集(780年頃成立)以前の中国の詩文集「文選」(530年頃成立)に。文選巻十五に収められた、後漢の文学者、張衡(ちょうこう)が詠んだ「帰田賦」に、「於是仲春令月 時和氣清」(これにおいて、仲春の令月、時は和し気は清む)とあります。
中国の詩文集「文選」が日本に伝わり、日本文学に大きな影響を与えたことが考えられ、梅花歌三十二首の題詞の著者が文選を参考にした可能性があります。
1.新元号の概要
新元号の概要はこちらです。新元号は? | |
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いつ発表した? | 2019年4月1日(月) 11:41 |
意味・理由は? | 人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。 梅の花のように、日本人が明日への 希望を咲かせる国でありますように。 |
どうやって決めた? | 元号法に基づき政府が決定。「万葉集」の三十二首、 「梅花(うめのはな)の歌」から出典。 |
発表した人は? | 菅義偉(すがよしひで)内閣官房長官 |
いつから変わる? | 2019年5月1日(水) |
2.新元号、政府提示6案に英弘・広至など
新元号「令和(れいわ)」を決めるにあたり、政府は6つの原案を選び、有識者による「元号に関する懇談会」などに提示しました。政府は原案の数も含めて公表していませんが、「令和」のほか、「英弘(えいこう)」「広至(こうじ)」「万和(ばんな)」「万保(ばんほ)」などがあったことがわかりました。6案の典拠は国書と漢籍が三つずつで、国書は「令和」の万葉集に加え、日本書紀、古事記でした。3.新元号「令和」、どう思う?
新元号「令和」ですが、「賢い選択」「違和感がある」など、賛否両論あります。YAHOOアンケートの途中経過は以下のようでした。全体的には「いいと思う」人が多く、好印象を受けた人が多いようです。わたしも最初は聞きなれていないため違和感がありましたが、政府が説明した「令和」に込めた意味を聞いているうちに印象が良くなってきました。